2022.11.30
2021.12 花書院
教育制度はその国の歴史や文化、政治や経済、その地で生活する人々の価値観によって形づくられます。本書は日中韓3か国の教育をめぐる社会的状況、制度的事項、経営的事項を具体的なテーマ設定で詳細に解説します。
第1部(日本編)第2部(韓国編)第3部(中国編)を同じテーマで構成しているため、同一の章節番号を辿っていただくと三か国を比べメタ評価できる仕掛けになっており、教職課程(教育制度論など)の教科書としてだけでなく教育制度事典としての活用も可能です。
始まりは福岡空港の国際線の待合室でした。台風で飛行機が飛ばず足止めを喰ってしまった韓国・公州大学校師範大学のメンバーと腹を割ってじっくり今後の国際交流のあり方を深める議論をする中で、本書の企画アイディアが浮かびました。10年の実績を踏まえ、交流を単なるイベントにとどめず、研究的に進展させるためにまず両国の教育制度を等身大に理解したうえでより深いディスカッションができるよう、教科書づくりを進めることがどちらからともなく提案されました。ただ、「言うは易し」で、それから2年、ちょうどコロナ禍の水際対策で先ほどの空港の待合室のように玄界灘を往来できなくなった時期に、再会を願いながらオンラインでやり取りを重ね、地道に進めた作業でした。中国編も加えると総勢62名で、学校教育から社会教育、理論から実践、中央政策から地域活動までとおのずと学際的な多様な布陣となりました。ささやかな人社系の協働研究の成果としてご高覧いただけると幸いです。
(人間環境学研究院 元兼正浩)
第1部 日本編
第1章 教育に関する社会的状況
第2章 教育に関する制度的事項
第3章 教育に関する経営的事項
第2部 韓国編
第3部 中国編
おわりに
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● 研究者情報
九州大学 人間環境学研究院 元兼 正浩(モトカネ マサヒロ)
E-mail: motokane.masahiro.720☆m.kyushu-u.ac.jp
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