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New!第27弾企画

知の形成史 #11

2024.06.28

 7月31日に人社系協働研究・教育コモンズのオムニバスセッション「知の形成史」を開催いたします。皆さまご参加いただきますよう、お願いいたします。


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 どんな分野でもそうですが、「人文社会系」、もっと大きく「文系」としてくくられる学問の中にも、多様な方法と目標・関心を持つさまざまな研究領域が広がっています。しかし、それぞれの研究領域は、初めから現在の形で個別に独立して存在していたものではありませんでした。そこには少なからず、人々の知的好奇心に導かれながらも、時代の移ろいや、それにともなう社会の要求にも応答して分化してきた経緯があります。

 本シリーズでは、毎回人社系の先生をお呼びして、具体的な研究のお話をうかがいながら、いま一度それぞれの領域の「出来いできはじめ」を紐解きつつ、現在の学問が時代や社会に何を要求されているのか、そして何ができるのかを考えます。人社系の知の意味と意義を問いなおすことを通じて、協働研究の「コモンズ」醸成を目指します。

 第11回目は人文科学研究院から、井手誠之助先生をお呼びして、東アジア間の仏教美術の関わりについてお伺いしていきます。

▶ 日時:2024年7月31日(水) 16:40~18:10


▶ 井手誠之輔(九州大学人文科学研究院教授 芸術学)

異国に生きる―渡来仏画の作品誌―

 研究者の間で、指定文化財の国籍や制作年について異論があるというと驚かれるかもしれません。その代表例となるのが中国や朝鮮から渡来してきた一群の仏画です。とくに古渡りとも称される江戸時代を迎えるまでに伝来した仏画は、室町時代以来の唐絵鑑賞のシステムを通して、著名な中国画人に結びつけられて評価され、近代以降は美術品として文化財に指定されてきました。宋元画の中から高麗仏画が再発見され、逆に見いだされた高麗仏画をやはり中国画とみなす意見も併行し、日本製の可能性を含めて国籍が揺らぐという現象は、異国に生きることを宿命づけられてきた存在が具有する曖昧な境界性に起因しているようです。

 渡来仏画に立場を変えてみると異なる世界が広がります。渡来仏画にとって、近代的な意味での国籍よりもっと肝心なことは、その存立を可能にした故郷における文化的・社会的な背景です。人と同じく、懸案の仏画の国籍を剥ぎ取ったときに私たちは何をどのように語りうるのでしょうか。素性がわかれば、さまざまな時空を跨いできた移動の旅は、異文化間における多様な価値観との接触の記録として再認識され、人文諸科学に対して魅力的なアーカイヴを提供するものと期待しています。

▶ 伊藤幸司(九州大学比較社会文化研究院教授)

▶ 司会:小島立(九州大学法学研究院教授)


▶ 場所:九州大学伊都キャンパス E-C-203会議室
    オンライン会議形式(Zoom)

▶ 共催:

九州大学アジア・オセアニア研究教育機構

九州大学社会連携推進室 科学コミュニケーション推進グループ

▶ 後援:

九州⼤学法⽂学部創⽴100周年記念事業実施委員会

参加申し込みは下のフォームからお願いいたします。ご登録いただいたメールアドレスに、シンポジウム前日、開催場所のURLをお送りいたします。
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お問い合わせ

九州大学人社系協働研究・教育コモンズ

E-mail: enquiry-commons★cmns.kyushu-u.ac.jp

(★を@に変更してください)