2025.01.08
2024.09 法政大学出版局
1988~94年の「政治改革」により、衆議院の選挙制度は中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に改革されました。それから30年が経過しましたが、日本の政党政治は混迷を極めています。そうした問題関心から、並立制がいかなる思想に基づいて導入されたのか、国会会議録等を分析し、並立制の主たる思想的基礎が政権選択論であり、従たる思想的基礎が民意反映論であることを明らかにしました。そして、並立制が自民党=公明党の一連合優位政党制をもたらし、当初の意図とは裏腹に、政権選択も民意反映も困難になっていることを明らかにしました。そのうえで、各国の選挙制度を比較検討し、衆議院の選挙制度を、政権選択可能かつ民意反映可能な多数派優遇式比例代表制(多数派優遇式併用制)に改革するとともに、参議院を抽選制の市民院に改組する構想を示しました。いわば「令和デモクラシー」の政治理論書といったところです。
専門家に向けて書かれた専門書ではありますが、学生や一般読者にも読めるように工夫しています。価格も2,700円+税に抑えています。本書をお読みになり、内容に関心を持った方は、ぜひ法学部の比較政治学1(後期2単位)を受講してみてください。
(法学研究院 岡﨑晴輝)
序論 「政治改革」三〇年
第一章 「政治改革」再訪
第二章 「政治改革」の政治思想
第三章 「政治改革」の帰結
第四章 多数派優遇式比例代表制の構想
第四章補論 単記限定移譲式比例代表制の検討
第五章 多数派優遇式比例代表制の制度設計
第六章 多数派優遇式比例代表制の合憲性
第七章 抽選制市民院
第七章補論 抽選官僚制
結論 新しい政治改革へ
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九州大学 法学研究院 岡﨑 晴輝(オカザキ セイキ)
E-mail: okazaki.seiki.882★m.kyushu-u.ac.jp
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