プログラムの内容
プログラムは、各学部の専門教育が始まる2年次からスタートします。
「横断型」と「専門領域型」に分かれ、それぞれの型で複数の魅力的なプログラムが提供されます。
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大学入学後に、自学部の専門教育を学ぶ中で、さらに「歴史」「アジア」「情報」「ビジネス」「地域文化遺産」といった現代社会を解く重要なテーマに関心を持った知的好奇心旺盛な学生に対して、自学部に籍を置いたまま2年次より上述のテーマに関して文系4学部と工学部建築学科が提供する科目を広く体系的に学ぶ機会を提供します。
*科目は各学部カリキュラムの変更などにより入れ替わることがあります。履修の際には、本ホームページの「科目リスト・シラバス」で、当該年度の開講科目を確認してください。
現代のための歴史
どのような力をつけることができるプログラムか?
情報通信ネットワーク技術が日進月歩の勢いで高度化する現代社会においては、私たちの日常生活の隅々にまで、その影響が及びつつあります。私たち全てが、情報の受け手であるにとどまらず、情報を生み出すとともに、それらを世の中に拡散させることができる潜在的な可能性を秘めている現状では、プライバシーや知的財産権をはじめとした諸問題を社会的に統御する必要性は高まる一方です(この観点からは、法学、教育学の貢献がとくに求められるでしょう)。また、人工知能をはじめとする情報通信ネットワーク技術の進展は、「シェアリング・エコノミー」に代表されるように、私たちの従来の「ものの考え方」や行動様式を一変させる可能性を現実のものとしつつあります(この観点からは、経済学、人文学の貢献がとくに求められるでしょう)。このような状況にあっては、それらの技術革新が様々な産業分野に及ぼす影響や、そこにおける規制のあり方を含めて、近い将来における社会のあるべき姿を今から考え、適切な社会制度を設計できるような能力を有する人材を育てることが大学にも求められているはずです。本教育課程は、これらの社会的ニーズに的確に応えるべく、超情報化社会における社会規制の制度設計を行うことができるような人文社会科学分野のエキスパート養成を目指します。
プログラムの特長
上記のような超情報化社会の諸課題に応えるためには、まず、文系諸学問の知を総合する必要があります。それに加えて、超情報化社会における社会規制の制度設計を考える際には、人の行動をある一定の方向に誘導するための方策が決して法的な介入に限られないことに留意する必要があります。法的な手法に頼るよりは、市場メカニズムを用いることや、あるいはよりソフトな手段である「社会規範」に統制を委ねることのほうが、より適切であるかもしれないからです。このような多様な統制手法の役割分担を考えるためには、人文科学・社会科学の諸分野における様々な知見に触れるとともに、そこで展開されている学問的方法論に習熟することが必要不可欠です。そのため、本教育課程では、超情報化社会にかかわる文系諸学問の知を総合的に学ぶことを目指します。
クロス・アジアの人間と社会
どのような力をつけることができるプログラムか?
グローバル化の進む世界において、私たちがアジアに生まれ、育ち、生きているということをあらためて問い直すことがいま必要とされています。このプログラムでは、そのような視点から人間や社会を理解するために、アジアという地域や空間性において醸成されるリージョナル・アイデンティティや市民性概念の生成/形成の過程、それらと同時に進行するマイノリティの排除と包摂のポリティクスに注目し、アジアの社会的、文化的、歴史的、政治的文脈に対して反省的/批判的/越境的まなざしを向けることを目指します。このプログラムの受講によって、特にアジア諸国との関係、さらにそのグローバルな文脈における諸事象の意義や今後の展開のあり方、そして人々の「生」への深い洞察を遂行する力が醸成されることが期待されます。そうした能力は、アジア諸国と交流する都市や行政区の公務員、商社、製造業などの企業やNPO、マスメディアや教育・心理に関わるさまざまな分野での活躍を志向する学生、さらには文系諸学の研究者を目指す学生にとって、重要な資質となるはずです。
プログラムの特長
本プログラムは、アジアのゲートウェイに位置し、「アジアにおける教育研究ネットワークの構築」を国際戦略として有する九州大学における研究知を結集し、アジアに関わる政治、経済、法などの社会科学分野の知見と、言語や文化、思想などの人文学分野の知見に加え、人間形成や心理に関わる諸研究を有機的、かつ総合的に習得することを目指すものです。特に、アジアという時空間や概念を軸としながら、アジアの外へと越境していく回路と、アジアの内にある多様性・複雑性へとまなざしを向けていく回路とを交差させる「クロス・アジア」の視座を習得することで、これまでの西洋近代的視点を問い直し、多彩でありうる世界を真摯に捉える可能性へと開かれていくはずです。
超情報化社会の文系知
どのような力をつけることができるプログラムか?
情報通信ネットワーク技術が日進月歩の勢いで高度化する現代社会においては、私たちの日常生活の隅々にまで、その影響が及びつつあります。私たち全てが、情報の受け手であるにとどまらず、情報を生み出すとともに、それらを世の中に拡散させることができる潜在的な可能性を秘めている現状では、プライバシーや知的財産権をはじめとした諸問題を社会的に統御する必要性は高まる一方です(この観点からは、法学、教育学の貢献がとくに求められるでしょう)。また、人工知能をはじめとする情報通信ネットワーク技術の進展は、「シェアリング・エコノミー」に代表されるように、私たちの従来の「ものの考え方」や行動様式を一変させる可能性を現実のものとしつつあります(この観点からは、経済学、人文学の貢献がとくに求められるでしょう)。このような状況にあっては、それらの技術革新が様々な産業分野に及ぼす影響や、そこにおける規制のあり方を含めて、近い将来における社会のあるべき姿を今から考え、適切な社会制度を設計できるような能力を有する人材を育てることが大学にも求められているはずです。本教育課程は、これらの社会的ニーズに的確に応えるべく、超情報化社会における社会規制の制度設計を行うことができるような人文社会科学分野のエキスパート養成を目指します。
プログラムの特長
上記のような超情報化社会の諸課題に応えるためには、まず、文系諸学問の知を総合する必要があります。それに加えて、超情報化社会における社会規制の制度設計を考える際には、人の行動をある一定の方向に誘導するための方策が決して法的な介入に限られないことに留意する必要があります。法的な手法に頼るよりは、市場メカニズムを用いることや、あるいはよりソフトな手段である「社会規範」に統制を委ねることのほうが、より適切であるかもしれないからです。このような多様な統制手法の役割分担を考えるためには、人文科学・社会科学の諸分野における様々な知見に触れるとともに、そこで展開されている学問的方法論に習熟することが必要不可欠です。そのため、本教育課程では、超情報化社会にかかわる文系諸学問の知を総合的に学ぶことを目指します。
グローバル時代のビジネス
どのような力をつけることができるプログラムか?
本プログラムはビジネスで活躍する卒業生からの「国際人、企業人になるにはリベラルアーツ(ディシプリン横断型の教育プログラム)が不可欠」という意見を反映させて作られています。当然ながら、グローバル化が進む現代社会で活躍するためには、グローバル社会の普遍的価値のみならず、アジアやイスラム圏など各国・地域のローカルで多様な文化(価値・言語・歴史)と、そうした文化を基盤に築かれている政治・経済・社会の内在的理解は欠かせません。要するに、現代社会においてグローバルに活躍できる社会人となるためには、文系各学部の枠を越えた実践的な知の体系と地域理解が求められているのです。本プログラムでは、文系4学部の「グローバル」ないし「ビジネス」に関連する科目を、ディシプリンを超えて体系的に学ぶことができます。地球上のどの地に身を置くことになっても、高いコミュニケーション力をもってローカル社会に適応し、相互理解に基づき互恵的関係を構築することができる、スケールの大きい「真のグローバル・ビジネスパーソン」の基礎を身につけることができます。
プログラムの特長
本プログラムは、現実のビジネスの現場で活躍する九州大学文系学部卒業生の意見を反映させる形で組み立てられており、人文学・社会科学の専門教育を基盤として、それらを「グローバル・ビジネス」というシングルイシューで括った学際型プログラムです。即ち、文系4学部がそれぞれに持つ、大学院にも接続する学部専門教育カリキュラムの体系を踏まえつつ、それらを横断する形で「グローバル」もしくは「ビジネス」に関連する講義をそろえて、体系的に学ぶことができる魅力的なプログラムです。
建築から学ぶ地域文化遺産
どのような力をつけることができるプログラムか?
「建築学」は、工学だけでなく、芸術、経済、法律、歴史、文化、社会とも深く関わる学問分野です。世界を舞台にグローバルに活躍されている人こそ、あらゆる場面において日本独自の文化を背負うことが強みになると実感されています。その一方で、情報が瞬く間に世界を駆け巡る現代では、本来その国や地域が持っていた固有の文化が失われていき、世界が画一化・標準化されている傾向が見受けられます。そのような傾向に流されることなく独自の文化を知り、守り、受け継ぐことは、持続的な未来の発展に寄与するものであり、文化・社会に多様性を育むための有効な手段のひとつであると言えるのではないでしょうか。このプログラムでは、地域文化遺産を通じて「建築」とは何か、また歴史的建造物を保存・活用していく手段を学び、国内外を問わず社会で活躍するための基盤的素養を歴史的建造物を通じて身につけることを目指すプログラムです。
プログラムの特長
本プログラムでは、文化財を含む地域文化遺産について広く学ぶとともに、歴史的建造物をより深く理解することを目指します。文化財保護法では、文化財を有形文化財、無形文化財、民俗文化財、記念物、文化的景観、伝統的建造物群と定義しており、また埋蔵文化財や文化財の保存技術も保護の対象としています。これらの文化財を保存・活用していくためには、自身の専門分野の対象物のみならず他の対象物も幅広く知っておく必要があります。また、国や自治体の行政も、文化財を含む地域文化遺産を通じた観光振興や地域振興、まちづくりの施策に深く関わっています。民間企業においても、地域文化遺産を活かした企画により国内・国外に事業展開することもあるでしょう。本プログラムでは、「建築学」が扱ってきた歴史的建造物を中心に、文化財を含む地域文化遺産を理解し、それを支える法や財政、情報発信の手法などを総合的に学びます。